子育てはうれしいことや楽しいことばかりではなく、ときには悩んだり、孤独に感じることだってあります。
家族みんなが笑顔で心身ともに健康で過ごすためにも、ときには何かに頼ることも大事。
「the kindest mama」は、育児や家事、仕事を頑張る人たちのストーリーを通じて何かに頼ることへのネガティブな想いを減らし、愛するわが子の身体と心、家族の絆をつくる食育の大切さを伝える、世の中のママパパを応援するインタビュー企画です。
今月の「the kindest mama」は、昨年出産を経験し、1人娘の育児に奮闘中の女性経営者庄司圭織さん。
会社員時代にミスコンテストの世界大会に出場するなど異例の経歴をもつ庄司さんに、子育てで大切にしていることや理想の母親像について伺いました。
生い立ちから起業に至るまで
幼少期は父の転勤で、いろいろな場所を回りました。国内に限らず、ドイツに住んだこともあります。
身体が弱く、病気がちな子どもだったので、
親も自分も体を動かすことを心掛けていて、水泳や器械体操、スケートなどいろんな習い事を経験。
そのおかげでだんだん体力がつき体調を壊しにくくなりました。
大学卒業後は、外資系の金融機関に入り、営業職に従事。
日々の業務に加え、取引先との食事会なども多くあり、家でご飯を食べることはほとんどありませんでしたね(笑)
ただ、色んなコミュニティに属した幼少期の経験があってか、ありがたいことに周りからは外交的やポジティブと言われることが多くて。忙しいながらも楽しい会社員生活を送ることができました。
その後、同じく米系の金融機関に転職し、日本支社で勤務。
副業ができる会社だったので、現地での体験やふれ合いに重きを置いたツアーの企画や英語教育などを手掛けるWanderismを創業。そのまま独立しました。
妊娠中にできたママ友が心の支えに
夫とは2022年中旬に出会い、付き合って100日という短い期間でプロポーズをしていただき結婚を決めました。
独身時代はお互い外食ばかりの生活を送っていたので、家で食事する日を設けたり、お弁当を作ったりと2人で食習慣に気を配るようになりました。
妊娠してから一番大変だったのはつわりの時期。
特定のものしか受け付けなくなり、それがまた健康とは程遠いもので…
食事を作ることもままならず、体重がかなり増えました。
健康管理の意味でマタニティスイミングに週2回通うことにし、
そこでできたママ友が心の支えになりました。
みんなが「妊娠中」という状況だからこそ、お互いの気持ちを分かち合える存在がいるのは心強かったですね。
それぞれ子どもができてからもクリスマスに集まったりと、今でも交流は続いています。
産後は産後ケアホテルを利用しました。
知人から勧められたのをきっかけに台湾人の夫に聞くと、台湾や中国、韓国では産後ケアが浸透しており、多くの人が利用しているサービスだと知りました。
出産は全治2ヶ月の交通事故に遭ったくらいのダメージだってよく聞くじゃないですか。
初めての経験で不安も大きかったので、頼れる部分は頼ろうと、夫婦で話し合い申し込むことを決めました。
自宅に帰っていざ子育てが始まると、
自分の時間がほとんどないことを実感しました。
仕事は効率化できますが、子育てはそうはいきません。
かわいいわが子であれ、自分の努力ではどうにもならない状況が24時間続く初めての生活は、想像を大きく上回り…
知らないことも多くていちいち不安になりますし、最初の1、2か月はあっという間にすぎましたね。
振り返ってみると独り言しか言ってなかったみたいな日が結構あり、おしゃべり好きな私にはストレスも多々ありました。
そんな中でも、やはり夫や友人の支えが大きかったです。
夫やマタニティスイミングでできた同じ境遇のママ友と雑談したり、オンラインのビデオ通話サービスをしたりと外部とつながることで心の健康を保てています。
子どもの意思を尊重できる母親に
私の母親もそうだったのですが、子どもが自らやりたいと言ったことは基本的にすべて挑戦させてあげたいなと思っています。
大人の方が経験も多いですし「こうしたほうが近道だ」って示したくなるけれど、そこはぐっと我慢し、まずは本人の意思を尊重したい。
もちろん子どもを守るのも大事なので、そのバランスは難しいですけれど、できるだけ神経質にはならないよう心がけたいですね。
自分自身の仕事については、まずは早期復帰を目指したいと思っています。
自分が必要とされるフィールドを複数持っていた方が、何かあったときに心の支えになるんですよね。
子どもには仕事も家庭も楽しんでいるママを見て、世界は一つじゃないというのを感じてもらえたらうれしいです。
<プロフィール>
庄司圭織
株式会社Wanderism 代表取締役社長
1児の母として、間も無く離乳食開始を控える4ヶ月の娘との育児の様子をSNSで発信。
1991年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントにて投資信託のセールス・マーケティングに従事。バンガードでは最年少マネージャーとして海外籍ETFのセールス・マーケティングに従事し、英語教育ならびに海外ツアーの企画を行う株式会社Wanderismを創業。
在職中に、世界中に友達が欲しいとミスコンテストの世界大会に出場するなど異例の経歴を持つ。
▶️Instagram:@kaori.caori
▶️Twitter:@Wanderism180