ベビーフードのおかゆは安全?初心者ママが迷う選び方や保存方法・注意点など

【この記事の監修者】工藤紀子医師
小児科専門医・医学博士。 順天堂大学医学部卒業、同大学大学院 小児科思春期科博士課程修了。栄養と子どもの発達に関連する研究で博士号を取得。 現在2児の母。「育児は楽に楽しく安全に」をモットーに、年間のべ1万人の子どもを診察しながら、インスタグラムや講演を通じて子育て中の家族に向けて育児のアドバイスを行っている。

離乳食のおかゆは食事の基本であるため、離乳食の初期をはじめ月齢を重ねてからも食べさせる機会が多いでしょう。離乳食は赤ちゃんの成長に合わせて形状や固さを調節する必要があるため、月齢に合わせたおかゆの硬さを参考にするなど、ベビーフードを活用するのもおすすめです。

また調理不要ですぐに食べられるベビーフードは、外出先での離乳食でもとても重宝するでしょう。

ベビーフードのおかゆはとても種類が多く、どれを選べばいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、おかゆのベビーフードの選び方や保存や利用時の注意点を解説します。赤ちゃんに食べさせるものなので、しっかり納得した商品を選ぶことが大切です。

市販のおかゆベビーフードは安全?

市販のベビーフードはおかゆに限らず、食品添加物や塩、遺伝子組み換え食品などの規定が厚生労働省により定められているので、高い基準で安全性が確保されています。

また、市販のベビーフードは食べる直前まで密閉状態になっているため食中毒などの衛生面のリスクは低いといえます。ただし、市販のベビーフードであっても食べ残しを保存したものを与えることはやめましょう。


初めてでも安心!おかゆベビーフードの選び方

市販のおかゆのベビーフードを選ぶ際は、以下のポイントに気をつけましょう。

  • 食事シーンに合わせる
  • 原材料名をチェック
  • 産地や製造過程をチェック
  • 対象月齢が明記されているもの
  • 献立に合わせて味を選択

ベビーフードのおかゆといってもさまざまな種類があるので、納得できる商品を選べるようにしておくとよいです。

食事シーンに合わせる

おかゆのベビーフードには、「ウェットタイプ」と「ドライタイプ」の2種類があります。ベビーフードをどんなシーンで活用するのかをイメージして、2種類を使い分けると便利です。

タイプ特徴おすすめの利用シーン
ウェットタイプ瓶や缶、レトルトなど封を開ければそのまま食べられる忙しい時、外出時、旅行
ドライタイプ調理済みのものを乾燥させているため、お湯などで戻してから食べる忙しい時、帰省時

ドライタイプのベビーフードのおかゆは、お湯が使える環境にあることが条件となるため、実家や義実家への帰省時やホテルなどのお湯が使えるような場合であれば、軽くて持ち運びやすく便利です。
お湯がなくてもすぐに食べられるウェットタイプは、いつでもどこでも食事を与えることができるため、持っておくと安心でしょう。ただし、ドライタイプよりは重くかさばるので、長期の旅行などには適さないかもしれません。

原材料名をチェック

おかゆのベビーフードを選ぶ時は、原材料名をチェックすることで、使われている食材や添加物の有無を確認できます。栄養バランスを考えるうえでも、どんな食材が使われているか、前後の食事内容を考えながら選ぶといいでしょう。
また、初めての食材がある場合、単品で食べさせてアレルギー反応がないことを確かめたうえで取り入れるのがおすすめです。

アレルギー表示は、表示義務のある7品目だけでなく、任意表示の21品目についてもわかるものであればばより安心できます。
添加物については、厚生労働省によって安全性が確保されているため、過剰に心配する必要はありませんが、納得したうえで商品を選べるよう、事前に添加物の種類をチェックしておくことをおすすめします。

ちなみにカインデストでは、ベビーフードの後期・完了期にはカルシウム不足を補う関係上”乳のアレルゲン”を含んでいる商品が3つあります。
特定原材料に準ずるもの(21品目)も極力使用しないよう配慮をしておりますが、詳しくは各商品詳細ページをご確認ください。


対象月齢が明記されているもの

おかゆのベビーフードは、月齢や成長に合わせて固さや形状が異なります。赤ちゃんの発育や離乳食の進み方によっては、実際の月齢よりも上のものも下のものも選ぶこともできますが、様子をみながら少しずつ与えるようにしましょう。

咀嚼や嚥下機能がその子に合っていない場合は、嫌がって食べてくれないことや、うまく飲みこめなかったり喉に詰まらせたりすることがあるので注意が必要です


献立に合わせて味を選択

前後の食事や献立に合わせて具材が豊富に入ったおじやなども試してみるのもよいでしょう。

ただし離乳食初期(5~6ヶ月)は、味になれるよりも飲み込む練習や食べ物に慣れることが目的なので、味がついていないシンプルなおかゆがおすすめです。


おかゆベビーフードの保存方法

開封前のおかゆのベビーフードは密封されているため、夏場であっても常温保存ができます。

常温保存ができるベビーフードは、解凍や加熱の必要もなくそのまま食べることができ、便利です。ただし、風味が落ちることもあるので直射日光を避け、涼しい場所での保管が好ましいでしょう。

また、開封前のものや口をつける前に取り分けたものであれば、冷凍保存もできるため、少食な赤ちゃんにも有効に活用できます。


おかゆベビーフードを利用する際の注意点

おかゆのベビーフードを利用する場合は、以下のポイントに気をつけましょう。

  • 食べ残しの保存はNG
  • 冷凍保存したベビーフードの自然解凍NG
  • 単体では栄養に偏りが出る

赤ちゃんの健康のためにも大切なポイントなので、しっかり理解しておきましょう。

食べ残しの保存はNG

おかゆに限らず、ベビーフードの食べ残しを保存することは避けてください。一度口をつけたものは、赤ちゃんの唾液などによって雑菌が繁殖しやすくなるため、衛生上好ましくありません。

保存ができるのは、あくまでも口を付ける前に取り分けたものや未開封のものに限ることを覚えておきましょう!

冷凍保存したおかゆベビーフードの自然解凍NG

一度開封したものを冷凍保存しておいたベビーフードの自然解凍は避けましょう。

一度開封したベビーフードは、口をつけていなくても空気中の細菌や微生物が入る可能性がゼロではありません。こうした細菌などの微生物は自然解凍している間に、繁殖しやすい温度になり、赤ちゃんの食中毒につながるケースがあります。そのため電子レンジなどを使用して食材の中までしっかり火が通るように温め直すようにるようにしてください。

おかゆなどのベビーフードを電子レンジで温める際は、水分が飛びやすく食感が変わってしまうことがあるため、少しずつ様子をみながら、温度が均等になるようにかき混ぜながら温めることがポイントです。

単体では栄養に偏りが出る

おかゆのベビーフード単体だけの食事には、野菜や魚・お肉などが含まれていないため、栄養に偏りが出てしまいます。

離乳食初期でもいろいろな食材を日替わりで試したり、離乳食が進めばおかずと組み合わせたりと、いろいろな食材から栄養を摂るように心がけましょう。


まとめ

市販のおかゆのベビーフードは、厚生労働省により安全面は高い基準で確保されているため、安心して利用することができます。

さまざまなメーカーのベビーフードがありますが、それぞれ特徴は異なります。原材料や添加物の有無、アレルギー物質の確認など、開示されている情報をしっかりと確認して、ベビーフードを選ぶようにしましょう。

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