妊娠中期の食事ガイド|おすすめの食べ物一覧や食事メニューを紹介

【この記事の監修者】稲葉可奈子 医師・医学博士・産婦人科専門医 
京都大学医学部卒業、東京大学大学院にて医学博士号を取得、現在は関東中央病院産婦人科医長、双子含む四児の母。老若男女問わず生き生きと活躍できる日本を目指して、病気の予防や性教育など生きていく上で必要な知識や正確な医療情報とリテラシー、育児情報などを、SNS、メディア、企業研修などを通して効果的に発信することに努めている。

つわりにも終わりが見え始め、妊娠中で最も活動しやすい時期である妊娠中期。食欲がある時期でもあるので外食する機会も増えることでしょう。そんなときでも気を付けておきたいのが、食事の質です。あくまで赤ちゃんはママから栄養をもらっていることを忘れずに、食べ物に気を付けて過ごすようにしましょう。

そこで今回は、妊娠中期の食事についてお話しします。特に気にしておきたい栄養素やおすすめの食べ物、食事例を紹介するので、母子ともに健康でいるための食事についての知識を勉強していきましょう。

妊娠中期の食事

人によってはつわりが終わった解放感から、あれもこれもと食欲が旺盛になる時期が妊娠中期です。気持ち的にも肉体的にも初期よりは余裕がでてくるからこそ、栄養バランスを考えた食事を摂るように心がけましょう。なぜなら妊娠中期頃になると胎盤ができてくるため、この時期からママの食事が赤ちゃんにも影響を及ぼすと言われているからです。

「身体は食べたものでできている」と言われるように、ママの食事が赤ちゃんの身体を作ることを意識して、食事の内容に注意していきましょう。

ただし、多くの人がつわりにさよならを告げる一方で、中期に入ってもつわりが長引く人もいます。そうした場合は引き続き、食べられるものを食べられるときに食べるスタンスでOK。柑橘系や水分量の多い野菜、酸味のある食べ物など、食べられるものがないか少しずつ試してみましょう。

また栄養の偏りが心配な場合には、自己判断でサプリメントに手を出すのではなく、必ずかかりつけの医師に相談のうえ、活用するようにしましょう。


妊娠中期に必要な栄養素

どの栄養素も欠かせませんが、妊娠中期に特に意識したい栄養素は下記のとおりです。

  • 葉酸
  • 鉄分
  • カルシウム
  • タンパク質

妊娠中期に必要な栄養素も基本的には妊娠初期と変わりありませんが、赤ちゃんの成長に合わせて少しずつタンパク質の摂取量を意識する必要がでてきます。

葉酸

ビタミンB群に分類される葉酸は、細胞の分裂や成熟に大きく関係してくる栄養素です。また、赤ちゃんの先天性異常である神経管閉鎖障害の予防に役立つとされており、妊娠期間中をとおして重要な栄養素だと言われています。特に妊娠初期にはそのリスクを減らすために、通常の食品から摂れる葉酸(食事性葉酸)に加えて、サプリメントなどに含まれる葉酸(狭義の葉酸)の摂取が推奨されています。

しかし、中期になると食事性葉酸の推奨摂取量は上がるものの、狭義の葉酸(サプリメント)の必要性はなくなるため、基本的には食事から葉酸を補うことになるでしょう。

■妊娠中~授乳期の推奨摂取量

初期中~後期授乳期
食事性葉酸240480340
狭義の葉酸400

単位:μg/日

葉酸を含む食材には、たとえば下記のようなものがあります。

【葉酸を含む食べ物】

  • 納豆 1パック(葉酸:60μg)
  • ブロッコリー 約1/2株※茎を除く(葉酸:120μg)
  • ほうれんそう 約1/2束(葉酸:110μg)

など

ここで注意したいのが、特定の食品のみを食べて推奨摂取量をカバーしようとしないこと。たとえば納豆だけで葉酸の推奨摂取量を達成しようとすると、1日に8パックほど食べなければいけません。その場合、葉酸の推奨値はクリアできても、大豆イソフラボンなど、別の栄養素の過剰摂取による健康被害が出てくる可能性があります。そのため、偏った品目で栄養素をカバーしようとすることはやめておきましょう。

鉄分

鉄分は血中の酸素を運ぶ重要な役割を担うヘモグロビンの構成成分です。妊娠中には下記の3つにより、この鉄分の需要が高まるとされています。

  1. 赤ちゃんの成長に伴う鉄貯蔵
  2. 臍帯・胎盤中への鉄貯蔵
  3. 循環血液量の増加に伴う赤血球量の増加による鉄需要

上記の理由から妊娠初期にも重要な栄養素とされていますが、特に中期から後期に鉄の需要が高まることがわかっています。そのため、推奨摂取量も中期から後期には、初期の倍以上に増加します。

初期中~後期授乳期
推奨摂取量8.5~921~21.58.5~9

単位:mg/日

鉄分を含む食材はさまざまですが、注意したいのが鉄分には種類があるという点です。ほうれんそうや小松菜など、野菜や穀類に含まれるのは「非ヘム鉄」と呼ばれ、肉や魚などの動物性に含まれる鉄分は「ヘム鉄」と呼ばれます。このうち、ヘム鉄は非ヘム鉄の5~6倍も吸収力が高いとされており、効率的に鉄分を補給するのであれば動物性の食材に含まれるヘム鉄をとるのがおすすめです。

【鉄分を含む食べ物】

  • 枝豆 両手に大盛り一杯分程度(鉄分:2.5mg)
  • 牛ヒレ肉(赤身)100g(鉄分:3.5mg)
  • 小松菜 約1/2束※2株程度(鉄分:2.8mg)

など

カルシウム

赤ちゃんの歯や骨の形成に欠かせないカルシウムは、日本人女性に不足しがちな栄養素と言われています。赤ちゃんは、ママがとった食事からカルシウムを摂取していますが、不足分はママの骨から補給しています。カルシウムが不足するとママの骨が脆くなる、骨粗しょう症のリスクを高めることになるため、妊娠中はもちろん、特に中期以降は推奨摂取量である650mg/日を達成できるように食事内容の工夫が必要です。

【カルシウムを含む食べ物】

  • ヨーグルト 大さじ6弱(カルシウム:120mg)
  • ししゃも 8~9匹(カルシウム:328mg)
  • 豆腐 1/3丁(カルシウム:43mg)

など

タンパク質

筋肉や臓器を作り、酵素やホルモン、免疫物質を合成する役割を持つタンパク質。妊娠初期の段階では、通常時の摂取量(50g/日)で十分でしたが、妊娠中期に入ると徐々にタンパク質の出番が増加。下記のように推奨摂取量が増加するため、中期からタンパク質も意識した食事を心がけると良いでしょう。

■妊娠中~授乳期の推奨摂取量

初期中期後期授乳期
50557570

単位:g/日

タンパク質を多く含む食べ物は下記のとおりです。野菜のなかでもタンパク質を含む食材は多いので、前述した葉酸や鉄分、カルシウムに比べると比較的、摂取量をカバーしやすいでしょう。

【タンパク質を含む食べ物】

  • 鶏ささみ 100g(タンパク質:24.6g)
  • 牛もも肉 100g(タンパク質:28.0g)
  • めかじき 100g(タンパク質:27.5g)

など


妊娠中期におすすめの食べ物

妊娠中期におすすめの食べ物は下記のとおりです。

食べ物 主な栄養素 食べられる時期

妊娠5ヵ月

(16~19週)

妊娠6ヵ月

(20~23週

妊娠7ヵ月

(8~11週)

小松菜 鉄分・葉酸・カリウム
ヨーグルト カルシウム・タンパク質・ビタミンA
小魚 カルシウム・EPA・DHA
あさり 鉄分・カルシウム・ビタミンB₁₂
納豆 鉄分・葉酸・タンパク質
えだまめ 葉酸・食物繊維・鉄分
ブロッコリー 葉酸・ビタミンC・タンパク質  
キノコ類 葉酸・ビタミン類・ミネラル類
高野豆腐 タンパク質、カルシウム、鉄
いわし タンパク質、カルシウム、DHA

特におすすめなのが小松菜です。鉄分含有量はほうれんそうの2倍、カルシウムの含有量は野菜のなかでもトップクラスです。

また、納豆にもタンパク質をはじめ、鉄分や葉酸などの豊富な栄養素が含まれているのでおすすめ。免疫機能の向上や血圧を下げる働きもあるので、積極的に摂取したい食材の一つです。ただし、摂りすぎてしまうと健康被害を引き起こす可能性があるので、1日1パックを限度にしましょう。

妊娠中期になると、+250kcalほど余分なエネルギーが必要と言われているため、間食も上手に取り入れたいところです。ただし、ポテトチップスやチョコレートなどではなく、ヨーグルトやえだまめなど、栄養価の高いもので補うようにしましょう。


妊娠中期の献立メニュー例

つわりが明け、食欲が出てくる妊娠中期。これまで我慢していた分、食べ物が美味しく感じられる一方で食べ過ぎには注意したいところです。また、体重増加の原因にもなるのでファストフードなどのジャンキーな食事はできるだけ避けるのがベスト。豆、ごま、わかめ(海藻)、野菜、魚、しいたけ(キノコ類)、いも(芋類)の「まごわやさしい」を基本に、献立を考えましょう。

ここでは、「まごわやさしい」を意識した妊娠中期の1日の献立メニューを紹介します。ただし、あくまで例なので、作れるものがあれば参考にしてみてください。妊娠中は通常の生活が困難になることも多いので、体調と相談しながら、なるべく負担がかからないように食事の準備を行いましょう。

朝の献立メニュー

つわりがおさまり、いわゆる安定期に入る妊娠中期。活動量も増える時期なので、食べられる人は朝からしっかり食べておきましょう。食欲がない場合でも、朝だからといって単品で済ませるのは栄養が偏るためおすすめできません。できるだけバランスの良い食事をとって、1日のスタートをきりましょう。ネルギー源である主食(米やパンなど)を含めましょう。ただし、パンのみといった主食だけの朝ご飯は栄養バランスが偏るため、タンパク質やビタミン類が摂れるように意識した食事内容を考えましょう。

ひよこ豆のクラムチャウダー

あさりが入っているので、朝の鉄分補給にもばっちりなクラムチャウダー。またいろんな野菜との相性も良いため、中途半端にあまった野菜を使い切るのにもおすすめ。牛乳を豆乳にすれば無理なくカロリーダウンも狙えるでしょう。

【材料】

  • ひよこ豆 400g
  • あさりの水煮缶 1個
  • 玉ねぎ 1/2個
  • にんじん 12/本
  • きのこ類(えりんぎ、しめじなど) お好みの量
  • にんにく ひとかけ
  • ベーコン 2枚
  • 牛乳 500ml
  • 水 500ml
  • 小麦粉 大さじ2
  • バター 20g
  • 酒 大さじ1
  • 塩コショウ 少々

【作り方】

  1. 野菜とにんにくはみじん切りにしておく。
  2. ベーコンは1cm幅に切っておく。
  3. 鍋にバターを入れ、あさりを炒める。
  4. 白ワインを加え、にんにく、にんじん、玉ねぎ、きのこ類の順に鍋に加え炒める。
  5. ひよこ豆、あさりの汁を加える。
  6. 小麦粉を入れ、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
  7. 水を加え、15分ほど煮込んだら、牛乳を加えて温めたら出来上がり。

じゃこトースト

カルシウム豊富なじゃことタンパク質や葉酸、食物繊維を含む海苔を組み合わせたお手軽トースト。忙しい朝は、トーストだけといった単品料理になりがちですが、一手間加えるだけでも栄養満点の朝食になります。

【材料】

  • 食パン 1枚
  • とろけるチーズ 1枚
  • ちりめんじゃこ 15~20g
  • きざみ海苔 お好みの量

【作り方】

トーストの上にチーズ、ちりめんじゃこ、きざみ海苔をのせて焼いたらでき上がり。

蒸し野菜のサラダ

妊娠中のマイナートラブルの一つに冷えがあります。つわりやお腹の張り、便秘の原因にもなると言われているので寒い季節でなくても、妊娠中は身体の冷えには注意しておきましょう。そこでおすすめなのが、温野菜です。栄養価の高い野菜をたくさん摂れるうえに、生野菜と違って身体を冷やすこともありません。

【材料】

  • かぼちゃ 100g
  • にんじん 100g
  • ブロッコリー 100g
  • キャベツ 100g
  • ゆで卵 1個
  • 水 大さじ1
  • お好みのドレッシング 適量

【作り方】

  1. かぼちゃは種とわたを取り除く。
  2. 薄切りにしたかぼちゃと乱切りにしたにんじんを耐熱ボウルに入れ、ラップをして600Wのレンジで3分加熱する。
  3. ざく切りにしたキャベツと、小房に分けたブロッコリー、水を2の耐熱ボウルに入れ、再び600Wで3分加熱する。
  4. ゆで卵を薄切りにする。
  5. 3の野菜と、4のゆで卵をお皿に盛り付け、ドレッシングをかけたら完成。

昼の献立メニュー

揚げ物などカロリーが高いものが食べたい場合は、午後からも活動する可能性が高くカロリーを消費を狙いやすいお昼ご飯に食べると良いでしょう。朝と同様、単品にならないように、副菜や汁物を工夫するのがおすすめです。

サバ缶のトマトパスタ

生の魚を扱うよりも手軽に調理ができるサバ缶。タンパク質やカルシウム、葉酸、鉄などが気軽にとれるうえに旨みが凝縮されているので、料理が面倒なときなどに積極的に活用していきたい食材です。パスタにすればほうれんそうやトマトなどの野菜も追加できるので栄養満点のランチを楽しめます。

【材料】

  • サバ缶(水煮) 1/2缶
  • たまねぎ 1/2個
  • ほうれん草 1株
  • トマトの缶詰(カット) 1/2缶
  • にんにく(チューブ)2cm
  • オリーブオイル 大さじ1/2
  • しょうゆ 小さじ1
  • 鷹の爪 1本
  • パスタ 80g

【作り方】

  1. フライパンにオリーブオイルを入れ、薄切りにしたにんにくと鷹の爪を入れる。
  2. 香りが立ったら、薄切りにした玉ねぎを入れて炒める。
  3. サバ缶を汁ごと入れ、水気がなくなるまで煮込む。
  4. 沸騰させたお湯に塩、オリーブオイル各大さじ1/2を入れ、パスタを茹でる。
  5. フライパンの水気がなくなったら、トマト缶としょうゆを加えて煮込む。
  6. パスタが茹で上がる1分前にざく切りにしたほうれんそうの芯の部分を入れて茹でる。
  7. フライパンに6とほうれんそうの葉の部分、ゆで汁を入れる。
  8. 水分が飛んだらできあがり。

たくあん納豆ごはん

納豆はタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5大栄養素に加えて、第6の栄養素と言われる食物繊維も入っている優秀な食材です。さらに葉酸や鉄分の補給もできるので、妊娠中にも積極的に活用していきましょう。そこに、たくあんをプラスすることで食感が出て満腹感を得やすいランチになります。ただし、塩分が気になるので摂り過ぎは注意しておきましょう。

【材料】

  • ごはん 150g
  • 納豆 1パック
  • 納豆付属のたれ 1/2袋
  • たくあん 2〜3切れ
  • お好みの薬味(ごまやねぎなど) 適量

【作り方】

  1. たくあんをみじん切りにする。
  2. 納豆は、付属のタレを半分入れてかき混ぜる。
  3. 器にもったごはんのうえに、納豆とたくあんをのせる。
  4. お好みの薬味をかければできあがり。

けんちん汁

大根やにんじん、里芋などの身体を温める根菜をはじめ、整調作用が期待できるこんにゃくなど、とにかく具だくさんなお汁なので栄養満点。噛み応えもあるので、満腹感も得やすいでしょう。たくさん作っておけば、夜にも出せて料理の手間が省けます。

【材料】

  • 大根 50g
  • にんじん 50g
  • 里芋 50g
  • こんにゃく 1/2枚
  • ごぼう 1/2本
  • 油揚げ 1/2枚
  • 万能ネギ 適量
  • ごま油 大さじ1
  • だし汁 400cc
  • 酒 大さじ2
  • しょうゆ 大さじ1
  • 塩 ひとつまみ

【作り方】

  1. 大根、にんじんは皮をむいて乱切り。ごぼうも土を落として乱切りにする。
  2. 油揚げは1cm幅に切る。
  3. こんにゃくはたっぷりの塩で揉み、流水で塩を落としてから5分ほど茹でて、食べやすい大きさにちぎっておく。
  4. 里芋は皮をむき、塩をこすリつけて出たぬめり水で洗ってから乱切りにする。
  5. ごま油熱した鍋に大根、にんじん、ごぼう、里芋を入れて1分ほど炒める。
  6. こんにゃくを入れて1分ほど炒める。
  7. だし汁と酒、油揚げを加え煮る。アクが出たら取り除く。
  8. 野菜に火がとおったら、しょうゆと塩で味を調えたらできあがり。

夜の献立メニュー

夜ご飯のあとは、お風呂や洗濯物を済ませて寝るだけという人も多く、総じて日中よりも活動量が落ちるので、できるだけヘルシーなメニューを心がけましょう。夜にカロリーを摂り過ぎてしまうと、太りやすくなってしまいます。この時期に体重が増えすぎてしまうと、妊娠高血圧や妊娠高血圧症候群などのリスクが高まるので注意が必要です。

ミルフィーユ鍋

ほぼ水分の白菜は100gあたり14kcalとヘルシーな食材です。また風邪予防になるビタミンCや、便秘予防に効果が期待できる食物繊維、体内の余分な水分・塩分の排出を助けるカリウムなど、妊婦に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。

豚肉にはタンパク質やビタミンなどの白菜とは異なる栄養素が含まれており、一緒に食べることでより多くの栄養素を摂取できます。残った煮汁にも栄養が溶け出しているので、次の日の朝ご飯に雑炊をするのもおすすめです。

【材料】

  • 豚バラ肉 200g
  • 白菜 200g
  • ☆鶏ガラスープの素 小さじ2〜3
  • ☆酒 大さじ1
  • ☆水 300cc

【作り方】

  1. 白菜、豚バラ、白菜、豚バラの順に重ねる。
  2. 5cmくらいの高さになったら、5cm幅に切って側面を立てた状態で鍋に敷き詰めていく。
  3. 隙間には余った白菜を詰めてぎゅうぎゅうにする。
  4. ☆を入れて、10~15分ほど煮込んだら完成。

かき玉うどん

かき玉うどんと言っても卵とうどんだけではなく、にんじんや小松菜などの野菜をプラスするのがポイント。うどんは消化も良いので、胃腸に負担をかけることもなく、また温かいうどんを夜に食べることで、体温が上昇するのですんなり入眠できる効果も期待できるでしょう。

【材料】

  • 冷凍うどん 1玉
  • だし汁 2カップ
  • 鶏むね肉 50g
  • ねぎ 1/4本
  • にんじん 2cm
  • 小松菜 1/2株
  • 卵 1個
  • 塩 ひとつまみ
  • しょうゆ 大さじ1/2

【作り方】

  1. 食べやすい大きさに切った鶏むね肉、にんじん、ねぎをだし汁といっしょに鍋に入れて火にかける。
  2. 鶏むね肉に火がとおったら、塩、しょうゆ、うどんも入れる。
  3. 麺がほぐれたら溶き卵を少しずつ加え、ふんわりと混ぜる。
  4. 食べやすい大きさに切った小松菜を600Wの電子レンジで30秒から1分加熱する。
  5. 器に盛った3のうえに小松菜をちらしたらできあがり。

お豆腐グラタン

100gあたり72kcalとヘルシーな木綿豆腐を使用したグラタンなので、体重が気になる妊婦さんでも安心して楽しめる料理です。ブロッコリーやにんじんを加えると彩りも良く歯ごたえもでるので、満腹感を得やすくなるでしょう。またマカロニを足せば炭水化物も摂れるので、調理が面倒な場合の一品料理としてもおすすめです。

【材料】

  • 木綿豆腐 1丁
  • 味噌 大さじ1
  • マヨネーズ 大さじ1
  • とろけるチーズ 適量
  • お好みの具材(ブロッコリーやにんじん、マカロニなど)

【作り方】

  1. ブロッコリーやにんじん、マカロニなどの具材を使用する場合は下ゆでしておく。
  2. ボウルに豆腐と味噌、マヨネーズを入れ、ぐちゃぐちゃに混ぜる。
  3. 耐熱皿に具材をのせ、そのうえに2をかけたあとにチーズをのせる。
  4. トースターで10~15分程度、焦げめがつくまで焼けばできあがり。

妊娠中期に過剰摂取を控えたい食べ物・飲み物

妊娠中期をはじめ、妊娠中をとおして下記の食べ物、飲み物の過剰摂取には注意しておきましょう。

食べ物・飲み物理由摂取量の目安
カフェインを含む飲み物(コーヒーなど)カフェインが赤ちゃんの発育に影響を与えるためコーヒー:1~2杯/日紅茶:2~3杯/日緑茶:3~4杯/日
加工食品・インスタント食品塩分や脂肪分が多いため
大型の魚(まぐろ、キンメダイ、メカジキなど)食物連鎖により水銀が取り込まれているから切り身1切れ分(80g)/週
昆布などヨウ素を多く含んでおり、取り過ぎると赤ちゃんの甲状腺機能の低下を引き起こすと言われているため5cm角の昆布を500mlの水でダシを取ったうち150ml/日
ひじきヒ素が多く含まれているため、食べ過ぎは健康被害に繋がる小鉢1杯程度を2回/週
ビタミンAを含む食材(レバー、うなぎなど)ビタミンAの摂りすぎは、赤ちゃんの形態異常を引き起こすと言われているためレバー:串焼き1本/週うなぎ:蒲焼き1回/週

見落としがちなのが、健康的なイメージのある紅茶や緑茶に含まれるカフェインです。また栄養ドリンクも種類によっては、カフェインを多く含むので注意が必要です。身近なところにカフェインは潜んでおり、知らないうちに過剰摂取していたということもあり得るので、妊娠中は特に気を付けておきましょう。

そのほか、健康に良いイメージのある魚や海藻類にも注意しておきましょう。特に大型の魚には食物連鎖により水銀を含んでいる可能性が高いので、食べる量を間違うと赤ちゃんの発達に異常をきたす原因に。ビタミンAに関しても同様のことが言えますが、これらの食材は摂取量を守れば問題ありません。気にしすぎてしまうと何も口にできなくなるので、少し気にかける程度にしておくと良いでしょう。


妊娠中期にNGの食べ物・飲み物

一方、下記は妊娠中に絶対NGの食べ物、飲み物です。

食べ物・飲み物理由
アルコール赤ちゃん性アルコール症候群や発達遅延、中枢神経障害、先天性疾患の発症率や自然流産率を上げると言われているため、妊娠中はもちろん授乳中も控える
生魚・魚卵生ものには寄生虫や菌が付着していることがあり、免疫力が低くなっている妊娠中は食中毒を引き起こす可能性があるため
生卵生魚と同じく、食中毒を引き起こす可能性があるため
生肉(ユッケ、生ハムなど)リステリア菌による食中毒を引き起こす可能性があるため
ナチュラルチーズ生肉同様、リステリア菌による食中毒の心配があるため

特に妊娠中のアルコール摂取は絶対にやめておきましょう。水銀と同じく、胎盤のフィルターを通り抜けて赤ちゃんに影響を及ぼすため、出産後から授乳期が終わるまでは飲みたくても我慢が必要です。

また、妊娠期間中は免疫力が低下することもあり、食中毒の可能性が高まります。食中毒になるとママがキツいのはもちろん、赤ちゃんにも何らかの影響が及ぶことになるため、安全を考慮して妊娠中の生もの、特に生肉は避けるようにしておきましょう。

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