子どもへの愛情を自分なりに表現する【国山ハセン】

子育てはうれしいことや楽しいことばかりではなく、ときには悩んだり、孤独に感じることだってあります。

家族みんなが笑顔で心身ともに健康で過ごすためにも、ときには何かに頼ることも大事。



「the kindest mama」は、育児や家事、仕事を頑張る人たちのストーリーを通じて何かに頼ることへのネガティブな想いを減らし、愛するわが子の身体と心、家族の絆をつくる食育の大切さを伝える、世の中のママパパを応援するインタビュー企画です。


今月の「the kindest mama」は、元アナウンサーでPIVOTのプロデューサーを務める国山ハセンさん。

1歳の子育てに奮闘するハセンさんにこれまでのキャリアの歩みや、子育てをするうえで大切にしていることなどを伺いました。



自信がなかった少年を変えた”サッカー”との出会い

イラク出身の父と兵庫県出身の母の間に生まれました。

基本は東京にいたのですが、子どものころは父の仕事の影響で転校が多かったです。
生まれてすぐ1年くらいはシンガポールに滞在。その後、日本に戻りましたが、小学生で1、2回転校を経験しました。

転校が多かったこともあり、幼少期は割と自信が持てない子だったかなと思います。

ただ、小学1年生のときに始めたサッカーがきっかけで、大きく価値観が変わりました。

それまでは家でゲームをして遊ぶことの多い”インドア派”だったのですが、プレーするのも試合を見るのも好きになり、サッカーにのめりこみましたね。

当時のベッカムフィーバーも後押しし、海外サッカーを見るのが大好きに。
今みたいに配信もなかったので、夜中に起きてはテレビにかじりついていました。

2002年の日韓ワールドカップで、テレビで見ていた海外選手が日本に来ると知ったときはいてもたってもいられず、会場まで追っかけをしたのも良い思い出です(笑)

プレイヤーとしても大学までサッカーを続けました。
目標に向かってチームで進めることの大切さや難しさ、また、競争社会で生きることを学生時代に経験ができたことは大きな財産になったと思います。

アナウンサーになってからPIVOTにジョインするまで

アナウンサーになることを意識し始めたのは大学3年生のころです。
マーケティングや国際交流に興味があったのですが、調べていくうちにテレビの世界がおもしろそうだなと思うようになりました。

採用試験も早く、ありがたいことに内定をいただけたので、テレビの世界に飛び込むことに。母親がテレビ好きだったので、とても喜んでくれましたね。

アナウンサーとしてキャリアを歩む中で、色んな番組を担当させていただくようになりました。
自分ができることも増えていって充実していたのですが、アナウンサーとして10年を迎えた節目に、これからどのように成長したいのか改めて考え直しました。

ビジネスを幅広くやりたいと思うようになったとき、創業期のPIVOTの人たちに出会い、ジョインすることを決めました。

自分はマンネリするのが嫌で、常に新しい刺激を求めているんだと思います。

今の仕事を始めて7ヶ月が経過し、企画のキャスティング、予算管理、取材対象者決めて現場に行くとかアナウンサーの枠組みを超えて幅広い業務をさせていただいています。

最初はビジネスツールも使ったことがなかったし、スケジュール管理もすべて自分でやるのは大変でした。
今もプレッシャーはあるのですが、それ以上にやりがいを感じており、楽しく前向きに仕事に取り組むことができています。



子育てに携わって変わった価値観

妻と交際を始めたのは恵比寿横丁で偶然再会したことがきっかけです。
表向きにはナンパしたと言っているのですが、実はそれ以前に一緒に食事をすることがあって面識はあったんです(笑)

もともと、両親や、あこがれのサッカー選手が家族を大切にしている姿を見ていたので、「子どもを授かりたい」「幸せな家庭を築きたい」という想いはありました。

昨年2月に子どもが生まれ、今は1歳4か月になるのですが、出産したときはほんとうにうれしかったですし、今も妻には感謝しています。

テレビ局は育児休暇をとる男性は少なかったのですが、妻と子どもの近くにいたいと思い、出産2か月後に育休を取得。実際に子どもと過ごしてみて、たくさんの気付きがありました。

ポジティブな面で言うと、男性でも育児に携わることは可能だと身をもって感じることができました。
男性でも子どもと2人で散歩に行けますし、ミルクも作れます。
でも、育児はうまくいかないことの連続。正直忙しいなと思いますし、今でも妻を含めて世の中のママを尊敬しています。

また、独身の時は自分の仕事をメインに考えていたのですが、結婚して子供が生まれて改めて自分の幸せについて考えさせられました。
物事を一歩引いて捉えられるようになり、優先順位とか時間の使い方が大きく変わりましたね。

スキンシップを大切に

子どもと関わるうえで大切にしていることは、スキンシップをとること。

まだ小さいので会話ができるわけではないのですが、いっぱいハグをしたり、子どもとテレビや動画を見るときは一緒に踊ったり歌ったりするようにしています。
もちろん理想と現実は違うので、完璧にできるわけでなく反省することも多々あります。

表現は家庭によって違うとは思うのですが、すべての親に共通するのは子どもへの愛情だと思っています。

一緒に過ごしてどれだけその愛を伝えられるか。

息子はママッ子なので、嫌がられることもあるんですが(笑)
嫌がられてもめげずに近づくということはこれからもやり続けたいなと思っています。


<プロフィール>
国山ハセン
PIVOTプロデューサー

元アナウンサー。東京都出身。中央大学卒業後、TBSに入社。情報、報道、スポーツなど様々な番組を担当した。22年12月、TBSを退社。現在はPIVOTでビジネス系動画コンテンツのプロデューサーとして活躍している。

▶️Instagram: hasen_kuniyama
▶️Twitter :@hasenkuniyama