1歳半〜2歳代は”プレキッズ”!離乳食卒業後の幼児食ごはん完全ガイド

【この記事の監修者】管理栄養士 前田量子さん

東京理科大学卒業後、栄養専門学校で学び、保育園や病院での栄養指導を経て独立。調理科学の視点から「おいしさの理由」を理論的に伝えることを得意とし、テレビや雑誌などメディア出演、著書多数。現在は乳幼児期含め幅広い世代の食事や商品開発にも携わり、科学と日常をつなぐ管理栄養士として幅広く活動中。

「離乳食はもう卒業したけど、外食のお子さまランチはまだ早いかも……」

「幼児食って、何をどのくらい食べさせたらいいの?」

1歳をすぎると、多くのママ・パパがそんな “ごはん迷子” に直面します。

1歳半~2歳ごろのお子さまは、幼児期の中でもとくに “プレキッズ” と呼ばれることがあり、食べる力・栄養の必要量・味覚の広がりがめまぐるしく変化する、まさに食の端境期。

この記事では、管理栄養士の知見をもとに、プレキッズたちの食事の考え方、食事量の目安や栄養、食べ方のステップなどについて解説します。

「離乳食卒業〜大人と同じ食事はまだ早い」子どもたち

1歳半〜2歳ごろのお子さまの味覚や噛む力は、まだまだ育っている途中段階。なんとなく食べなれた離乳食をあげ続けたり、大人の取り分けをする機会が増えたりする時期でもあり、どんな食事がいいのか悩んでしまうこともありますよね。

食事内容や食べ方には、じつはまだ多くの配慮が必要です。

また、プレキッズ世代は、食事の内容だけでなく食習慣もステップアップする時期

離乳期で育んだ「食と出会う体験」から、食習慣をつくる“はじめの一歩”へと踏み出す段階なのです。

1食あたりの食事目安量は?

“食のバランス感覚”を育てるためには、どんな食事を意識するとよいのでしょうか?

下記は、離乳食卒業後の1~2歳における1食(1日)の食事の目安量です。

■食事の目安量(1~2歳)


※1 1日1食程度がおすすめです
※2 納豆の場合は豆腐の半量を目安に考えます
※3 1日2回の補食でバランスよく
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年版)」、厚生労働省「食事バランスガイド」を参考に1~2歳における目安量を算出

1~2歳の1日のエネルギー目安は、男児で950kcal、女児で900kcal程度。食事の全体量は、大人の食事の1/3〜1/2 程度の量をイメージし、午前と午後の2回の補食(おやつ)で不足しがちな栄養を補います。

穀類は1食あたり1種類、たんぱく質類も1種類を中心に、複数組み合わせる場合は量を調整してみてくださいね。

栄養バランスは、主食50%・主菜20%・副菜30%を目安に。器を見渡して、お肉や魚に対して野菜が2倍くらいあると理想的です。


離乳食を卒業してからの食事は、「こんなバランスで食べるんだな」という献立の感覚を身につけていく食事にステップアップしていきます。

丼や麺類など、器がひとつで完結するような食事スタイルのときでも、たんぱく質と野菜が一緒に食べられるよう、意識しましょう。

まだ注意したい食材・食べ方:1歳半〜2歳代のNGリスト

プレキッズたちは、食べられる食材の幅がぐんと広がる一方で、まだ注意が必要な食材や調理法もあります。

その他、脂質や糖質の多いお菓子類、ジュース、カフェインを含む緑茶や紅茶、コーヒー、チョコレートなどにも注意が必要です。香辛料やスパイスなど刺激の強い味付けも、2歳ごろまでは香りづけ程度か、幼児用のタイプを選びましょう。

不足しやすい&意識してとりたい栄養は?

食事は特定の食材や栄養だけを意識するのではなく、なんでも食べることが大切です。

そんな中でも、離乳期に続きとくに意識したい栄養を紹介します。

成長期に欠かせない鉄や授乳習慣がなくなることで不足しがちなカルシウムは、特に意識したい栄養素です。DHAも積極的にとりましょう。

お魚が苦手であれば、ハンバーグにしたり、そぼろにしても。加工品も活用しながら、まずは食べる機会を増やすことを意識します。

朝は主食中心になりがちですが、卵や豆腐、納豆など、手軽に加えられるたんぱく質が重宝します。

魚であれば、一緒にビタミンDもとれるのでおすすめです。

おやつの時間を活用したり、市販の栄養補助食品もうまく使いながら、さまざまな食材で栄養バランスを意識していきましょう。

「自分で食べたい!」を応援する時期

1歳をすぎると、スプーンやフォークを使いたがるようになります。
こぼしたり、手づかみが続いたりしても大丈夫。「自分でやりたい」という意欲こそ、発達のサインです。

「自分で食べられた!」という成功体験が、 食べる意欲と自信を育てていきます。割れない器や汚れてもいい環境を用意しながら、成長を応援できる食卓作りを意識しましょう。

市販品をえらぶポイント

食事のバランスや栄養など、意識することがたくさんあるからこそ、親ががんばりすぎずに、続けられる仕組みをつくることが大切です。

負担を感じたときは、積極的に市販品にも頼りましょう。

the kindestでは、プレキッズたちの栄養や食体験に寄り添いながら、「食べたい」と「食べさせたい」の両方を叶えるラインナップを用意しています。

the kindestでは、「離乳食では物足りない、でも大人と同じはまだ早い」という悩みに寄り添い、安心して続けられる新しい食事体験をお届けします。

忙しい日でも笑顔で食卓を囲めるよう、ぜひ積極的に活用してみてくださいね。

まとめ

プレキッズたちの食卓は「生きる力」の入り口です。

まだ上手に食べられなくても、好ききらいがあっても、「食べるって楽しい」と感じる時間の積み重ねが、 やがてその子の一生を支える“食の土台”になっていきます。

何を食べるか、どう食べるかを自分で選んでいく経験が、「自分の体を大切にする力」へとつながっていくのです。

毎日の食卓を、未来につながる優しい習慣へ。the kindestは、プレキッズたちの「いま」を、これからの健やかな人生の始まりとして、これからも成長とともに見守っています。

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